昨年8月28日に斎藤武雄さん(小田島)のご協力をいただき、太平洋戦争終戦直後に起こったシベリア抑留の実態と名立における太平洋戦争について振り返り、戦争の悲惨さと平和の大切さを考える『シベリア抑留・名立における太平洋戦争関連資料展』を開催しました(主催:名立区住民福祉会)。
そのときは1回限りと考えていましたが、ご来場いただいたみなさんからいただいた感想や意見に加え、当会や名立の子どもを守り育む会などと検討を進めてくる中、このような戦争の悲惨さや平和の尊さを改めて振り返る(=知る)とともに次代に伝えていく場や機会が必要…と、昨日、あいにく雨模様でしたが、約30人からお集まりいただき開催することができました。
昨年はご自身も経験されたシベリア抑留中に死亡した約46,000人の名簿を10年以上かけてまとめられた故村山常雄さん(元名南中学校教諭)関連資料や名立における太平洋戦争関連資料等の展示とシベリア抑留者へのインタビューを収録したDVD視聴でしたが、今年は数年前から村山さんの作成されたシベリア抑留者名簿を読み上げる取り組みを行っている会の荒木一貞さん(糸魚川市在住)から「名はその人の証」と題してお話をいただきました。
荒木さんは村山さんとはかつて同じ中学校に勤務されていたこともあり、村山さんが抑留者名簿を作成することになった原点である「死者は無名戦士でなく名をもって弔われるべき」という考えと名簿作成のご労苦に深く敬意の念を抱かれ、この取り組みを始められたとお話されました。
このほか、今年は高田図書館から「シベリア抑留」というキーワードで検索された63冊の中から10冊をお借りして展示しました。
その中には昨年上映された映画「ラーゲリより愛を込めて」にも登場したクロを主題にした『ラーゲリ犬クロの奇跡』もあり、これほど多くのシベリア抑留関係の図書があることを初めて知ることができました。
また、昨日の新潟日報には「シベリア・モンゴル抑留死亡者9人を特定」との記事が載っていました。
今でさえ、いや、今になっても…でしょうか、シベリア抑留により死亡された方が判明しているとのことばかりか、ロシアのウクライナ侵攻及びイスラエルとハマスのガザ戦闘など“現在進行形の世界情勢”が毎日トップニュースになっています。
世界中から争いがなくなる日がくるのか…それは誰にもわかりません。
それでも私たちは決してその努力をやめない…ということをこれからも道しるべにして進んでいかなければならないと思います。
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